年頭所感 JECCICA客員講師 清水 竜一
新年あけましておめでとうございます。
JECCICAの中では最も現場（下っぱ？）に近い異色の立場と思われる、おかいもの研究室でひたすら研究をしている清水@NHN テコラスです。
2016年の私の取り組みは『とにかくユーザー視点を考える』ということでした。ユーザーテストやアンケート、インタビューやアイトラッキングなど様々な手法でユーザー視点を考えてきました。いかに簡単に自分の中で固定概念が作り上げられてしまうか、ということにようやく気付いた1年でした。
例えばアイトラッキングを実施した際は、2年ほど前までは現役のネットショップのデザインをしていた私としては、ほんの一部ですがこんな驚きがありました。
・検索結果は1位から順番にじっくり見るとは限らず、1位の後は10位まで飛ぶ場合もある
・商品によっては、検索結果でほぼ買いたい商品が決まる
・サイト内のヘッダやサイドカラムに沢山バナーを置いても、目的がある場合は目的のコンテンツしか見ない
・送料を知りたい場合、グローバルナビに『支払・送料』のリンクがあっても気付いてもらえない場合もある
現役当時にこれらのことを知っていたら、スピードも品質も上がっただろうな…と思います（それでも、2年前と比べ情報量と質は格段に上がったと感じています）。
その他にも、物販に限らないネットショップ・キュレーションメディア・アプリ・ゲーム・中国など幅広くすることで、インプットだけはたくさん得られたと思います。
しかし、ネットショップ運営を行いながらユーザーテストというタスクを追加するのはハードルが高いでしょうから、2017年はもっと具体的な活用方法や事例などを増やしていく必要があると考えています。
ユーザーにとっては、お買い物の仕方がネットだろうがリアルだろうがどうでもいいという感覚のはずですし、実際に技術の進歩により垣根がどんどん取り払われてきていると感じています。
おかいもの研究室は、『EC』や『ネットショップ』という枠にはまらないお買い物の調査と情報発信を続けていきたいと思います。
本年も、皆様方の益々のご隆盛とご健勝を心からお祈り申し上げます。
NHN PlayArt 株式会社（NHN PlayArt Corp.） 清水